まず、先週のイベントを振り返りましょう:
- EUR/USD. ドルは、目の前に迫る米国経済の回復に関する楽観的な見方により資金が流れ込み週を通して上昇しています。コロナの発症率は、急激に低下しています: ピークから僅か3週間で7日間移動平均は、約50%までに下がりました。そして、新しい経済援助政策を備えたワクチンの成功は、一般的に国を好景気に導く可能性があります。
そして、それは先行き不透明の始まりで、多くの経済学者を混乱させました。昨年、2月末のパンデミックの発生で逆相関関係がドルと株価指数の間ではっきりと現れました。最初の急暴落の後、量的緩和政策 (QE)、金利引き下げ、通貨安で米国経済は押し上げられ、株価指数、S&P500、ダウ・ジョーンズ、ナスダックが上昇し、DXYドル指数は下落しました。
そして、ここ2021年になると、すべてが逆になりました。良好な経済データーの背景と約2兆ドルの金融“ワクチン”の新規接種の期待に対して、リスク選好と株価指数の上昇は続きました。しかし、並行して、長期米国債の利回りとドルは上昇しました。
“しかし、そのようになるべきではない” と多くの専門家は抗議しています。 軟調な金融政策と市場への流動性の注入は通貨の弱体化につながるはずですが、その逆はありません。あるいは、ドルの強さではなく、競争相手が弱いのでしょうか?まず、最初に、ユーロ?
1.2135で月曜にスタートしましたが、EUR/USDは、2月5日金曜日の 朝に1.1950でローカルボトムを手探り、10週間ではじめて1.2000のサポートを突破しました。その後、株式市場とドルの間での相関関係が一度、プラスからマイナスへと今回動きました。: S&P500は上昇を続ける一方、DXYは下がり始めました。 結果、EUR/USD は、再び上昇し、1.2050で5日間を締めくくりました; - GBP/USD. 私たちは、2月4日木曜日に開催された会合でイングランド銀行は、8,950億ポンドの債券購入量と0.1%の金利は変更しないと予測していました。そして、そのようになったので、金融政策の変更はありませんでした。しかし、同時に、僅か数時間ではありますが、ポンドはドルに対し急騰し、1.3565から1.3700に135ポイント急騰しました。
肝心なのは、銀行の会合ではなく、市場期待でした。銀行の委員会は全員一致で政策の主要パラメーターは変更しないと決定しました。一部の投資家は委員会が分裂し、多くのメンバーがマイナス金利導入を支持するだろう予測しました。分裂は起こらず、投票結果は、9:0でした。
マイナス金利は、ポンドの暴落につながりますが、イギリス経済の成長に関する当局側の楽観主義に救われた状況でした。彼らの見解によれば、ワクチンにより、国内GDPは、年内にコロナウィルス以前の指標に達し、消費者物価指数は2022年のはじめには2%まで上昇するだろうとしています。
しばらくの間は、マイナス金利を導入しないという銀行の全員一致の決定は、国内に資本流入を促進するはずです。そして、これはGBP/USD にも表れ、2月5日金曜日に上昇を続け、1.3735で一週間を終えました; - USD/JPY. このペアの動きは、日本で起こっていることではなく、DXYドル指数、株価指数に並んで米国債の利回りの動きがあるアメリカで生じていることによるものです。これと同じことが先週も起こりました。
1月27日に戻ってみると、昨年の3月以来続いていた下落に沿った中期下方チャンネルの上値支持線を突破し、急騰しました。そして、H4とD1の両方のオシレーターとトレンドインジケーターの大多数は上昇傾向を示しましたが、アナリストのうち僅か30%の専門家だけが、さらなる上昇の見方をしました。しかし、彼らの予想が正しいことが判明しました: 2月5日金曜日は、105.75の高値に達し、その後、修正が続き、そして、105.35で終了しました; - 暗号通貨. 前回のレビューで、また、強気筋の勢力が増し、ビットコインの新たな上昇の動きを形成していることを指摘しました。2021年の暗号通貨の主な問題点は、規制当局であり、目標が彼らの最大限の管理の下、このセグメントをもたらすことです。
2020年の後半から始まり、機関投資家が上昇の主な先導力になりました。このため、グレイスケール・インベストメントのような専門ファンドやマイクロストラテジーなどのテクノロジー会社に加えて、ハーバード、イエール、ミシガン大学はエンドウメント投資で暗号通貨の取得を始めました。CalPERS のような米国政府の年金基金のような保守的な巨人ですら、暗号通貨を購入しています。しかし、規制の問題により、これらの機関は非常に注意深い動きで、今のところ、ほんの僅かな規模の量を購入しています。
BTC/USD は、1月8日史上高値を更新で$42,000以上、暗号通貨市場の資本が1兆ドルを越えるとすぐに、ヨーロッパ規制当局の責任者、クリスティーヌ・ラガルド氏が、むしろ“ストレンジビジネス”でマネーロンダリングに使われるとても投機的な資産であると発言したことを思い出しましょう。海を越えて、ジャネット・イエレン新米国財務長官も、“暗号通貨は特に懸念されており、多くが金融の違法活動に使用されています”と加わりました。ラガルド氏やイエレン氏は共に、この市場に深刻な規制が必要であることを示しました。しかし、両者とも懸念に対する主な理由については沈黙していました。だとしても、政府が管理している金融資源の損失に懸念があることは明白です。
いずれにしても、ECB総裁や米国財務長官の発言で、ビットコインは$30,000に下落しました。しかし、1月末、市場はその感覚を戻し、ビットコインのレートは再び上昇しました。
2月5日金曜日の夕方には、BTC/USD は$38,000圏内で取引が行われ、暗号通貨市場の時価資産は最高額に達し、$1.16兆レベルに上昇しました。The Crypto Fear & Greed インデックスに関しては、81に達して、買われ過ぎ圏内ですが、最大値には、まだ、遠いところにいます。
Glassnodeスペシャリストによれば、1月に ユニークなアクティブBTCのアドレス数が2230万に達し、“これは、ビットコイン史上の数値です”と発言しています。1月のアクティブビートの急増は、2017年12月の2100万というアクティブアドレスの記録を上回っています。
BTCマイナーも、記録的なものに近い指標を示しました。 30%の下落にもかかわらず、1月は“ストレンジビジネス”にとって、とても良い月でした。ビットコインのマイニングは、11億ドルになりました(2017年12月の12億ドルが最高記録)。イーサリアムの産出も8億3000万ドルの記録的な結果で、2020年12月の数字を120%上回りました。
今週の見通しに関しては、多くの専門家の意見の要約及び様々なテクニカルな方法とグラフ分析に基づき次のように言えるでしょう:
- EUR/USD. これまでのところ、状況は依然としてドルに有利なようです。米国経済の急激な成長を見越して、投資家は、次の経済刺激策に従い、国内の負債増加には目をつむる準備をしています。長期国債利回りは上昇し、米国債とヨーロッパ国債のスプレッドは、拡大しており、ドルの強さ、ヨーロッパ通貨に圧力をかけています。つまり、米国10年債の利回りは、既に、およそ1.15%に達しており、成長の可能性は尽きていません。ここでは、ECBがユーロの弱さに、全く反対していないとするクリスティーヌ・ラガルド氏の発言を思い出すこともできます。
上記は、オシレーターの85%、トレンドインジケーターの70%、D1グラフ分析を支持した70%の専門家は、ドルはこれからも上昇し、EUR/USDは下落するとしています。サポートレベルは、1.1950、1.1885、1.1800、1.1750。しかし、状況は、週次から月次予測に伴い変化し、ここでは、既に60%の専門家がグラフ分析と共に、このペアが1.2200-1.2300圏内に戻ることを待っています。目標は、1月の高値1.2350、近似レジデンスは、1.2175。
来週の重要な経済指標ですが、2月10日に発表されるドイツとアメリカの消費市場のデーターに注目です;
- GBP/USD.市場は、まだ、しばらくの間イギリス通貨の強気の楽観的な見方をすることができるのでしょうか? 65% のアナリストは、少なくても一時的には、このペアは、1.3750のレジデンスを突破し、1.3800の高値まで上昇し、25-50ポイント高くなる可能性もあり、まだ、成功するとした見方をしています。グラフ分析、オシレーターの85%に並んでH4とD1のトレンドインジケーターの100%は、これに同じです。しかし、オシレーターの15%は、既に、このペアが買われ過ぎであるシグナルを明らかに示しています。
残りの35%の専門家は、1.3700-1.3750圏内を超えることができない壁として考えており、1.3700のサポートを抜けると、まず、100ポイント下がって、それから、 1.3485-1.3500圏内に到達するとしています。
注目すべき指標は、2月10日水曜日のイングランド銀行のアンドリュー・ベイリー総裁の声明、2月12日金曜日のGDPの第4四半期の公表です。; - USD/JPY. D1のグラフ分析、オシレーターの75%、トレンドインジケーターの80%を支持している多くの専門家(70%) は、少なくても106.00-106.25圏内に上昇を続けると予測しています。次の目標は、107.00。 近似レジデンスは 105.75。
残りの30% のアナリストは、このペアは104.00に戻ると考えており、H4のグラフ分析は、さらに大きく、1月21日の安値103.30を予測しています。サポートは、104.75、104.00 、103.50 レベル。 - 暗号通貨. 何が良くて、何が悪いのでしょうか。
大規模機関投資家の暗号通貨の支持は、もちろん、良いことです。ビットコインのさらなる成長も可能でしょう。しかしながら、暗号通貨市場は、現在、むしろ小さなグループの感情に大きく依存し、そして、それが政府感情に悪影響を及ぼし、相場崩壊につながる可能性があります。わかりやすい例は、1月にBTC/USD が30%まで下落したことです。
しかしながら、政府のアクションは暗号通貨市場に圧力をかけるだけでなく、押し上げることも可能です。つまり、アメリカのジョー・バイデン大統領は、約2兆ドルの新規刺激策の準備があることを固めています。そして、これは、ほぼ100%可能であるため、良いことであり、これらの資金の一部は、暗号資産市場に流れるでしょう。
しかし、例えば、中国の春節は良いことなのでしょうか、それとも、悪いことなのでしょうか? もちらん、人々にとっては、楽しい休日、プレゼント、花火で、もちろん、良いことですね… しかし、専門家の多くによれば、この楽しいイベントの前夜は、ビットコインが再び下落する可能性があるとしています。さらに、この場合、ビットコインの価格が中央銀行によって脅かされるのではなく、新年のギフト購入のために、暗号資産から法定通貨に両替を始める小規模投資家によるものです。
現在、10,000ドルまで保有しているビットコインウォレットの多くの所有者が集中しているのは、中国です。そして、投資会社Stack Fundsのスペシャリストによれば、 “中国は、旧正月を盛大に祝うのが慣例のため、少額投資家は、間違いなく、休日前に出金をするでしょう。付け加えて- “過去数年のチャートは、ビットコインの資金が大きく減少するのは休日前であることを示していると説明しています” 。この予想の確認あるいは反論については、待つまでではないでしょう: 中国の旧正月は、今度の金曜日の2月12日で、休暇は2月11日から17日です.
次は、イーサリアムです。この主要なアルトコインは、印象的な結果を残しています。年初以来、130%まで価格は上昇し、2020年は448% までに上昇しました。このようなダイナミックな主な反響は、2月8日に予定されているシカゴマーカンタイル取引所(CME)での先物販売に関する期待によるものです。
このイベントについての予想は、様々です。楽観主義者(大多数)は、CMEでのビットコイン先物の発売により、この暗号通貨が2017年の終わりに2万ドルを突破したことを思い出します。悲観主義者は、このイベントが2018年の暗号通貨の冬の始まりの現れだったと話しています。つまり、先物が良いものか、悪いものかという質問は、未回答のままです。
2020年12月、BTC / USDが史上最高値である20,000ドルに達し、ETH / USDがまだ同様の基準からはるかに遠いとき、私たちはイーサリアムの成長の大きな可能性に気づきました。現在、似た状況は私たちが長い間思ってもみなかった、別のトークン、ライトコインでも観察されます。
このコインは、2011年の10月にビットコインから早期に派生し、技術的な観点では、ほぼ同じです。ライトコインの史上高値$370は、2017年12月19日に記録されています。そして、暗号通貨の冬が到来し、一年後にはコインの価格は$20に下がり、その価値のほぼ95%を失いました。現時点では、LTC/USD の相場は、$155レベルで史上高値の半分以下です。さらに、ライトコインはいくつかの重要なパラメーターでビットコインより上回っています。つまり、例えば、トランザクションのスピードがビットコインより4倍も速いのです。
NordFX Analytical Group
注意: これらの資料は、金融市場での投資推奨でもガイドラインでもなく、情報提供のみを目的としています。金融市場での取引は、リスクがあり、結果として入金した資金を全て失うことがあります。
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