FXと暗号(仮想)通貨の見通し 2021年2月1日-2月5日

まず、先週のイベントを振り返りましょう:

  • EUR/USD. アメリカの前トランプ大統領により封切られた貿易戦争は、一見、治まったように見え、今は、新たな- 通貨 – 戦争の開戦に誰もが  "祝福"しているかのようです。そして、それは、刺激的ですが予測不可能であることがわかります。今回は、ヨーロッパ中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド総裁が敵を宣告しました。ご想像のとおり、US連邦準備制度です。
    ユーロ上昇は、COVID-19パンデミック発生により引き起こされたと私たちは何度も記述してきました。欧州通貨は、2020年3月20日から2021年1月15日の間までにドルに対して1700ポイント上昇しています。ECBの責任者は、さしあたり、問題はEUR/USD の現在のレベルではなく、上昇率であると言い張っています。しかし、現在の相場も、EU経済にとって、とても重要であり、下落が悪くもないことがわかりました。
    フィンランドとオランダ銀行の責任者は、ECBがユーロの為替レートを懸念し、さらなる金利引き下げにつながるインフレ刺激策を講じるための検討を積極的にはじめるべきだと述べています。ジャネット・イエレン氏は、もちろん、気にいらないでしょう。前連邦準備制度委員会議長であり、アメリカの新財務長官であるジャネット・イエレン氏は、あらゆる手段で他国に対し意図的な自国の通貨の引き下げを阻止すると約束していたことを思い出しましょう。
    ですから、宣戦布告により、戦いが始まったと言えます。そして、はじまって、すぐに、主なサポートであるドイツにより…EUが下落しました。1月のこの国のインフレーションは、-0.7%から+ 1.6%に急に高くなり、ユーロ圏の総指標の上昇にある影響を及ぼすでしょう。これがECB量的緩和政策(QE)の急激な削減をするかどうかは、疑問が残るところです。市場は、岐路にあることがEUR/USD ではっきり見て取れます。: ペアは、この2週間半で1.2055-1.2185のチャンネル内で狭い横ばいの動きです。1月27-29日にかけての米国株式指数の下落ですら、ここから押し上げることはありませんでした。週終わりのこのペアは、1.2135が最終ポイントでした。;
  • GBP/USD. 先週、多くのアナリスト(65%) は、テクニカル分析の楽観的な強気相場の見方に共感をもてませんでした。理由は、イギリス経済の低迷とボリス・ジョンソン英首相の3回目のロックダウンが夏まで続く可能性があるとした警告の声明です。これは、投資家にポンドに対する彼らの予想修正だけでなく、イングランド銀行のマイナス金利のシナリオに対する議論の再開を余儀なくします。
    このチャートを見てみると、今のところ、強気の勢いがなくなっています。1月26日に発表されたイギリスの労働市場の最新のプラスデーターですら、ポンドを助けませんでした。このペアは、2週に続き、1.3750のレジデンスを突破出来ません。ボラタリティも、急に小さくなっています。
    12月末の週で400ポイント以上超えの際は、数値は150ポイント下げています。
    5日間の終わりは、強い抵抗線レベルの1.3700ゾーンで終了しました。;
  • USD/JPY. このペアの中期トレンドは、スムーズに下方チャンネルに向かいはじめた2020年3月末にゆっくりと下落しています。多くの専門家の間で、このペアが逆になり、このチャンネルの上値抵抗を突破できるか議論がありました。
    一週間前に、僅か30%のアナリストがこのような展開を予測していましたが、正しかったようです。強気相場の目標である104.70-105.00圏内に、USD/JPY ペアは1月29日の金曜日に達しました。ユーロとポンドと違って、労働市場とUS貿易収支の肯定的なレポートがかなり反映しました。しかし、主な推進力は、米国株式指数S&P500、ダウ・ジョーンズ、ナスダックの下落による金融フローの再分配です。その結果、このペアは104.95で10週間での高値に達し、取引は若干下げて104.70で終了しました。;
  • 暗号通貨. 冗談のつもりだったのですが、ニューヨークの占い師の予想が現実味を帯びているようです。先週、星の動きでBTC/USD のトレンドを決定するMaren Altman 氏を話題にしました。つまり、彼女は、水星(BTCの価格)の軌道が土星(制限指標)と交差する日ということで、ビットコインの1月修正をピッタリと当てました。彼女の最新予想は、“1月末にいくつかの好ましい兆候”です。
    この3週間、ビットコインは$30,000圏内で動かず、さらに下値突破を試み、そのため、多くの専門家や投資家を悲観的にさせました。例えば、Guggenheim Partners の投資ディレクターScott Minerd氏は、現在、このレベルの相場をサポートする機関需要がないため、ビットコインは$35000以上、もしくは、$30000ですら及ばないだろうと述べています。
    しかし、占い師と専門家の戦いは、月末には占い師が勝つことになりそうです。1月27日水曜日$29,200の底値をつけた後、反発し、1月29日金曜日には$38,100に達しました。しかし、その後、急落し、$33,500のレベルまで下げました。つまり、このレビューの執筆段階では、決戦結果は出ていないことになります。
    結局のところ、専門的な大規模投資家は、暗号通貨のファンではないとするScott Minerd氏は、確かに正しいです。 そして、2020年の後半に生じたことは、むしろ、継続して規制当局の反応を振り返った実験であったと考えることができます。しかし、Guggenheim Partners のディレクターは、機関がいない間に、個人投資家が2017年同様にビットコインを引き上げていたことを考慮していない可能性もあります。さらに、その当時は、若い愛好家であったなら、今は、ミドルエイジ世代が参加しています。
    Wirex platform とStellar Development Foundation の専門家による共同研究では、暗号通貨の投資家の多くは、若いミレニアル世代ではなく、最近のケースでは45歳以上であると発表しています。25 才から45才の投資家は、僅か22%です。
    $30,000以下に下落した後、ビットコインは買い戻され、また、パニックの売りがなかったこともあり、多くの投資家はビットコインの高値上昇を以前信じていました。暗号通貨市場の時価総額は、7日間で$1兆を超えた心理的目標を突破し、$0.933兆から$1.08兆まで上昇しました。the Crypto Fear & Greed Indexに関しても、また、相場の上昇にともなって上げ始めました。先週末のインデクスは、40ポイント付近で、29日金曜日には、77ポイントまで上り詰めました。これは、既に買われ過ぎのゾーンに近いですが、最高値には、ほど遠いものです。インデックスの値は、12月-1月の最初の週の急騰では、常に100分の98-95圏内であったことを思い出してください。

 

今週の見通しについて、多くの専門家の意見と並んでグラフとテクニカル分析を要約すると次のように言えるでしょう:

  • EUR/USD. レビュー冒頭でふれた通貨戦争は、1週間や1ヵ月の問題ではなく、何年にも続く可能性があります。2020年の米国経済は、3.5%まで“縮小” しました。これは、2009年以降の最初のマイナス指標ではなく、第二次世界大戦の終戦以来の大幅下落となります。しかし、投資家は低金利とアメリカ経済の多額の現金流入(ドナルド・トランプ氏からの9000億ドルとジョー・バイデン氏からの19000億ドル)がCOVID-19のワクチンの成功と共に、2021年の成長回復に役立つと期待しています。しかし、これは徐々に段階を踏んで起こることになるでしょう。
    アメリカとは対照的なのがヨーロ圏での経済支援で、はるかに控えめな7500億ユーロのためヨーロ圏内のGDPの成長は、より緩やかになるでしょう (予測によれば+ 1.5%)。また、ワクチン接種の割合は、ほかの国より、ここでは低くなります。これに、ヨーロッパ通貨を弱めるためのECBの努力を追加することでEUR/USD ペアは、一定の圧力を受けることが想定できます。しかし、先に述べたように、米国財務長官のジャネット・イエレン氏は、これを阻止する努力をするでしょう。
    EUR/USD ペアが1.2055-1.2185のチャンネル内で2週間半の横ばいの動きをした後、テクニカルインジケーターは混乱し、どちらにも明確なシグナルを示していません。専門家に関しては、多くが(65%)、このような状況にもかかわらずドルは、2月は下落し、1.2200-1.2300水準に戻ると予想しています。目標は、1月高値1.2350、近似レジデンスは、1.2185。最も近いサポートは、1.2055で、弱気筋の目標水準は1.1800-1.1900。
    重要な経済指標が、来週、たくさんあります。2月1日月曜日と2月3日水曜日は、アメリカ国内のビジネス活動と労働市場のデーターが発表されます。2月2日火曜日は、GDPの速報値、翌日にはヨーロッパ消費者市場のデーターがわかります。最後の2月5日は、月初めの金曜日であり、従来通り非農業部門雇用者数(NFP)が発表されます。 この指標はー-140K から+85Kに増加すると予測されており、市場で事前に考量されることがよくありますが、短期的にドルの高になる可能性があります。;
  • GBP/USD. 私たちは、金利引き下げと経済支援プログラムの資産購入の予定数の議論がある2月4日木曜日イングランド銀行の会合を待っているところです。イギリスの規制当局は、私たちを驚かせることになるのでしょうか?私たちの予想では、起こりそうにありません。 公開市場での債券の購入量は変わらず⁻8,950億ポンドであり、金利は0.1%のままである可能性があります。そのため、市場はイングランド銀行のアンドリュー・ベイリー総裁の2月4日と5日のスピーチから明白あるいは暗黙なシグナルを待っています。
    70%のアナリストによれば、GBP/USDペアは、以前、1.3750レジデンス突破し、少なくても短期間で 1.3800の高値上昇しようとするでしょう。グラフ分析とD1の85%のオシレーターは、H4とD1の1トレンドインジケーターの100%同様、この見方になっています。同じく、60%の専門家もグラフ分析と共に、上昇後、このペアが1.3615-1.3700水準に戻るとみています。次のサポートレベルは、1.3500付近です;
  • USD/JPY. ほとんどの専門家(70%)は、D1のグラフ分析を支持しており、ペアの下落が続く見方をしています。しかし、現在は、段階が変わっており、中期下方チャンネルの上値支持線が今のサポートラインとなっています。主なレジデンスレベルは、105.00、サポートは、104.00、103.55 と103.00レベルです。
    残りの30% のアナリストは、このペアはさらに上昇し、105.70-106.10圏内に達することを期待しています。
    トレンドインジケーターでは、H4で100%、D1で85%が上向きです。オシレーターに関しては、H4で75%とD1の60%がグリーンで、残りが買われ過ぎのシグナルを示しています。;

  • 暗号通貨. 多くの専門家によれば、1月の下落が既に買い戻されており、BTC/USD は$50,000に上昇すると見方をしています。利確して、暗号資産を法定通貨に移行したい人々は、既に終えています。そして、今、強気筋は強さを取り戻し、上向き方向を作っています。ゼロに近い中央銀行の利子率、金融刺激策の巨大スケールは、まず、ドルに圧力をかけ、株式市場の変動がヘッジ資産としてのビットコインに注目を向けさせ、急騰の議論になるでしょう。
    2021年は、暗号通貨市場と規制当局の間で悪戦苦闘のシナリオが用意されるでしょう。そして、暗号資産ファンの楽観的な一方で、彼らが所有しているデジタル資産が本当に上昇するかどうか疑問が残るところです。
    つまり、例えば、アジア最大の金融機関の一つであるシンガポール銀行は、ビットコインを金と競合するだけでなく、安全性として第一位にシフトできると呼びかけています。同時に、銀行のエキスパートは、“規制当局は、利用者が独自に数百万ドルまたは数十億ドルの取引をどのようにするか単純に許可しないので、すぐにはビットコインが幅広く普及される可能性は低い”といます。政府が、パワーの主な手段としてのー自国通貨の攻撃をさせないようにしていることは、ますます明確です。
    2番目に重要な通貨に関しては、市場がイーサリアムの先物販売をまっていることです。ビットコインが$30,000圏内の下落に突破した1月の日々の中で、イーサリアムがこのポジションを維持できたのはこれが要因です。
    2017年末、ビットコインが$20,000を超えた要因の一つがシカゴマーカンタイル取引所(CME)によるこの暗号通貨の先物の発売であったことを思い出してください。そして、今、同じ取引所が2月8日のイーサリアム先物の申請承認を規制当局から待っており、先物相場が上昇する可能性を含んでいます。
    結論としては、暗号通貨生活からほかの楽しい生活が掘り起こされています。前回、星の動きを観察してビットコインの価格を予言する占い師を話題にしました。今回は、スポーツカーのBMW i8のトランクにマイニングファームを置いているもう一人のアメリカ在住のSimon Berne 氏を話題にします。ファームは、DCインバーターを接続したカーバッテリーから充電しています。BMW i8のバッテリーは3500Wである一方で、マイニングプラネットは、僅か, 1500Wしか消費しません。Berne氏によれば、これは、旅行しながらお金を稼げる素晴らしい方法だそうです。

 

NordFX Analytical Group

 

注意: これらの資料は、金融市場での投資推奨でもガイドラインでもなく、情報提供のみを目的としています。金融市場での取引は、リスクがあり、結果として入金した資金を全て失うことがあります。

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