FXと暗号(仮想)通貨の見通し 2021年1月11日–1月15日

まず、先週のイベントを振り返りましょう:

  • EUR/USD.昨年の3月以来、新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックにより、ドルは下落、EUR/USDペアは上昇しています。そして、現在、2018年の第一四半期の高値に近づいています。ここ三週間の結果は、ゼロに近いものです。要因は、クリスマスや年末年始というだけでなく、米国債の利回りの上昇と連邦準備制度のタカ派的声明です。
    バイデン大統領の勝利確定と民主党が大多数を占めた後、10年利回りの米国債は急上昇し、ドルを引き上げました。 リッチモンド銀行トーマス・バーキン総裁は、米国債の利回り上昇は、投資家のドル金利の上昇願望を裏付けていると発言しています。また、フィラデルフィア連邦準備銀行のパトリック・ハーカー総裁は、QEプログラムの縮小は、2021年の後半という見方を示しました。これにより、EUR/USD のロングポジションの強気選好筋は減少し、その結果、今週は1.2225で終了しました。;
  • GBP/USD. ブレグジット協定の調印に関する嵐がおさまり、EUR/USD に従って、GBP/USD は一息ついたようです。1月4日に1.3705の高値をつけた後、週末には、12月の中旬の値に戻り、1.3560で終了しました。;
  • USD/JPY. 3週間前、私たちは3月末からの緩やかな上昇に伴い、中期チャンネルのセンターラインから上値抵抗線への動きを予想していました。まさに、これが起こりました。1月4日と5日の2回は、センターラインで跳ね返った後、急上昇し、1月8日は上値抵抗線の104.10に接近しました。小さな引き戻しの後、103.95で落ち着きました。ここ4ヵ月、104.00は、強いサポート/レジデンスレベルで、ここから、繰り返し、どちらかに活発な動きをしていたことに注意しましょう。;
  • 暗号通貨. 12年前の2009年1月3日、サトシ・ナカモトというニックネームの人物、または、グループがジェネシスブロックである50ビットコインをマイニングし、ビットコインネットワークを立ち上げました。数日後の1月12日、最初のビットコイン取引がおこなわれました。: サトシ・ナカモトは、ハル・フィニーに10BTCを送りました。そして、つい最近、2020年7月ツイッターのホエールアラートは、10年以上前にミステリアスな失踪をしたナカモトが1,125,150 BTC をマイニングしていたという情報を明らかにしました。現在、ビットコインは、$41,000達し、その価値は、$45億になり、ナカモトは、この地球上で25番目に裕福な人物になります。
    ここでは、先週の重要なニュースをお知らせします。:1月8日金曜日のビットコインは、$41,000超えました。つまり、2020年12月から5週間で115%上がっています。
    これは、投資家だけでなく、マイナーにも喜ばしいことです。12月は、過去3年間で彼らにとって、最も成功した月になりました。分析サービスをおこなうBlock Research によれば、12月のマイナーたちの総収入は、6億9200万ドルに達し、1時間あたり100万ドル相当になります。
    現在の暗号通貨マイニング市場は、中国に支配されており、いくつかの推計でよれば、世界のハッシュレートの50%以上を占めています。
    リップルの責任者ですら、ビットコインとイーサリアムは中国によってコントロールされていると言っています。
    ところで、リップルについてです。先週半ば、このアルトコインの所有者に希望が与えられました。ほかのコインが11月24日から上昇する一方で、XRP/USDのペアは着実に下落をはじめました。$0.77からはじまり、2020年末には、78%も下げ、$0.17に下落したことを思い出しましょう。
    しかし、これだけではありません。大暴落が先物市場でリップルを待ち構えていました。12月23日のリップル先物は、BitMEX で$0.00023に下落しました。投資家は、一分間に8000万枚のコインを売却しました。- これは、$1.3億でXPRが違法に売却されたことで米国証券取引委員会(SEC)が訴訟提起した市場の反応です。
    現在、状況は、やや安定しており、1月8日のXRP/USD は、$0.31でした。そして、トレーダーがリップルを最安値で購入していた場合、ちょうど2週間で1350%の収益になりました。
    ビットコインに戻りますが、そのボラタリティは、もちろん、リップルほど異常な大きさではありませんが、それでも1時間で10%という魅力があることに注意をしましょう。The Crypto Fear & Greed Indexは、非常に買われ過ぎのゾーンです: 95/100。 しかし、それにもかかわらず、BTC/USD 相場は、暗号通貨市場の資本を着実に増加させ、$1.1兆に達しました。同時に、the bitcoin dominance indexは、70%付近です。

 

今週の見通しについて、多くの専門家の意見と並んでグラフとテクニカル分析を要約すると次のように言えるでしょう:

  • EUR/USD. 1週間前に、2021年のこのペアに対する分析について世界の巨大銀行や金融会社の説明をしました。予測の中央値は、1.2500で、3年前の1月―2月の高値になります。
    60%の専門家は、近い将来、この一月を望んでいますが、そうでなければ、トレンド・リバーサルがないにしても、大きな上昇修正がおこなわれ、1.2050あるいは1.1900にすら戻る見方をしています。最も近いサポートは、1.2100圏内です。しかし、インジケーターに関しては、これはH4で僅か80%の支持です。D1では、オシレータとトレンドインジケーターの両方が、ニュートラルのポジションです。
    強気の40%のアナリストは、H4とD1のグラフ分析を支持しています。1.2200から押し戻した後、上昇トレンドになり、すぐに、1.2350になるという見方です。そして、1.2500も遠くないだろうとしています。
    今週の指標に関しては、1月13日水曜日と1月15日金曜日に発表される米国消費市場に関するデータが興味深いでしょう。ジェローム・パウエル連邦準備制度理事会議長もまた、週末にスピーチを予定しており、市場は、議長による同メンバーのトーマス・バーキン氏やパトリック・ハーカー氏の金利引き上げや量的緩和政策(QE)の削減に関する発言の裏付があるかどうか待っています。;
  • GBP/USD. 総じて、今週、または、この2週間のEUR/USDの予測に非常に似ています。 テクニカルインジケータ上でD1は、ニュートラル、または、多方向シグナルです。 60%の専門家は、オシレータの70%とH4でトレンドインジケーターの75%が下落としています。40% のアナリストは、H4の残りのインジケーターと両方のタイムフレームのグラフ分析と同様に上昇を見込んでいます。サポートレベルは、1.3525、1.3485、1.3285です。次の強いサポートは、 1.3185 ゾーンです。レジデンスレベルは、1.3620と 1.3725です。
    今週の指標に関しては、1月11日におこなわれるイギリス銀行のアンドリュー・ベイリー総裁のスピーチに注目すべきでしょう。;
  • USD/JPY. 円の動きは、投資家のリスク感情と米国債の動きの両方に依存するでしょう。今のところ、多くのアナリスト(55%)は、このペアが中期チャンネルで下落方向にとどまり、104.00あたりの上値抵抗線でもみ合いの後、中央ゾーンに戻るとしています。この可能性は、H4とD1で買われ過ぎのシグナルを出しているオシレータの25%で裏付けられています。最も近いサポートは、103.65、次に103.00です。ターゲットは、102.50エリア内です。
    35%の専門家とD1でのグラフ分析では、チャンネルの上値抵抗線を突破して、104.70-105.00に上昇すると 予測しています。次の強気ターゲットは、105.70です。; 最後ですが、残り10%のアナリストは、ピボットポイントの104.70-105.00付近で変動するとしています。;

  • 暗号通貨. 投資家の楽観的見方は、米国のジョー・バイデン政権が近づくにつれて強まってきました。The Galaxy Digital crypto bankの創立者であるマイク・ノボクラッツ(Mike Novogratz)氏は、トランプ陣営がビットコインの記録的成長を止めることができなかったことと、新大統領の指揮の下、金融当局が、より忠実な立場をとることへの要望をCNBCで発言しました。“就任後[2021年1月20日]、私たちは、より進歩的な当局に会うことを願っています。新政権を待つことは光栄であり、暗号通貨での戦いではなく、むしろサポートする規制の枠組みを得たいです” とノボクラッツ氏は述べています。
    大規模な機関投資家の市場参入に関しては、規制制限に加えて、ビットコインの非常に高いボラタリティにより、阻止されています。つまり、投資銀行であるJPモルガンの専門家は、金の代替えとしてのイメージで、ビットコインはさらなる人気を博し、$146,000に上昇すると見通しています。しかし、これにはビットコインとゴールドのボラタリティインジケータの収束が必要であり、これは"数年がかりのプロジェクト"としています。
    最近のビットコインについて見ていくと、JPモルガンの評価は、多くの人にとって保守的に感じられるかもしれません。Pantera Capital の投資分析だと、市場が、$115,000のビットコイン価格になるのに、僅か数週間ということです。Pantera Capital investment company のDan Morehead 氏は、CNBCで、ビットコインの価値を上昇させる鍵となる推進力を供給制限として呼んでいました。現在、PayPalやGrayscale のような大手がマイニングするより、ビットコインを購入していると説明しました。
    現時点で、ビットコインとイーサリアムグレイスケール投資信託には、140億7500万ドルと18億8000万ドルが集まっています。そして、アナリストのケビン・ルーク氏によれば、大手がビットコインの購入を続けており、Grayscaleがビットコインの価値を長期的成長に向けて設定したことを示したものであるしています。
    もう一人の人気アナリストのウィリー・ウー氏も同意見です。彼の考えでは、ビットコインは、$24.000を超えると、市場が最終的に長期投資家のコントロール下に置かれることが明らかであるとしています。
    暗号通貨最大の取引所の一つであるBinanceも、この予想に同意しています。 “$50,000が妥当価格と思ったが、間違いなく上昇するでしょう。2021年末には、1BTC $75.000 - $100.000までになるでしょう” とUS unit のCEOであるキャサリン・コーリー(Catherine Coley)氏は、述べています。
    最後に、Insiderの共同創設者の一人であるヘンリー・プロジェット(Henry Blodget) 氏とthe Kraken bitcoin exchange のCEO であるJesse Powell 氏のBTC/USD の大胆な予想です: 共に、1コイン100万ドルです。しかし、プロジェット氏は、投機家により起こり得ることであるとした一方、パウエル氏は機関投資家の成長に依存するとしています。
    アルトコインNo.1に関してですが、イーサリアムの資本は、$1400億を超えており、ゼネラルモーターズ($595億)、BMW($471億)、フェラーリ($362億)などの大手自動車会社の資本の何倍にもなります。Messariのアナリストであるライアン・ワトキンス(Ryan Watkins)氏によると、ETH への資本流入は、2021年にさらに多くなると推測しています。既に、一部の投資家は、イーサリアムに特に専念しています。そして、このアルトコインであるイーサリアムの重要なイベントが、シカゴ取引所(CME)でのイーサリアム先物の開始です。総じて、アムステルダム証券取引所のトレーダーであるマイケル・ファン・デ・ポッペ(Michael van de Poppe )氏によれば、アルトコイン市場の完全な回復は、今年の第一四半期後になるだろうと推測しています。

 

NordFX Analytical Group

 

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