まず、先週のイベントを振り返りましょう:
- EUR/USD. 米ドルは、下がり続け、ユーロ―は上がっています。ペアは11月初旬以来1.1600から1.2175に移動しました。US通貨安の主な理由は、世界のリスク選好の高まりにあります。コロナウィルスの明るいニュースの背景に対して、市場は、世界経済の目の前に迫った回復を信じていました。なお、アメリカではなく、新興国を含んだほかの国の経済です。アメリカ自体の経済は、心強くありません: 事業活動や雇用人口を含んだ主な指標は、先週、ここで赤くなりました。農業セクター(NFP) 以外の新規雇用者数は、新しい隔離措置により、10月の61万人から11月には24万5千人に減少したと言えば十分です。
アメリカ経済への投資は、不人気になり、ダウ・ジョーンズ株価指数は横ばい傾向に変わり、財務(政府借入金)の利回りは伸びておらず、それどころか、インフレ期待が急上昇しました。金利は最も低く、海外の他の資産への流れを投資家に促しました。
興味深いことは、ヨーロッパも同様の問題があることです。購買担当者景気指数の動向によると、現在、世界経済にブレーキをかけているのは、アメリカではなく、EUです。もちろん、ジョー・バイデン氏は追加で9080億ドル規模の救済法案を表明し、はじまりにすぎないと付け加えています。しかし、ブルームバーグの予測によると、ECBは、12月10日の会合でパンデミック緊急資産購入プログラムを5000億ユーロ拡大し、期間も2021年の後半に延長するとしています。加えて、ヨーロッパ規制当局は、銀行の長期的危機対策のプログラム規模を拡大します。さらに、イギリスのブレグジット協定に関する懸念に加えて、COVID-19救済基金ではポーランドとハンガリーの不承認でEUの金利は米国よりもさらに低くなっています。
概して、大西洋の両側では十分な問題があります。しかし、それにもかかわらず、ほとんどの専門家(60%)が予想したように、EUR / USDペアは先週成長を続け、5日間の期間では1.2120で終了しました。なお、ここでのポイントは、ユーロの強さではなく、ドルの弱さであり、そのDXY指数は2年ぶりに90.5に低下しました。; - GBP/USD. イギリスの通貨もドルに対して伸びており、11月初旬から670ポイント上昇しました。そしてこれは、ロンドンとブリュッセルがブレグジットの条件について合意に達することができないという事実にもかかわらず、概して、フランスの厳しい立場では、合意が可能なのか疑問を抱いています。
先週の75%に指示された予測は、ほぼ正しい結果でした。: ペアは1.3300-1.3400チャネルの上限まで上昇しました。そして、崩れ、さらに、1.3540 に上昇し、1.3435で取引を終了しました。
もちろん、ポンドは、弱いドルに対して支持されました。
また、イギリス政府とファイザーの間で4000万回分のCOVID-19ワクチンの購入契約がおこなわれ、そのうち、1000回分は来週受け取ることが発表されたことによって上昇が促進されました。市場は、隔離措置の排除、ナショナルサッカーリーグの部分的な観客動員に好感が持ちました。; - USD/JPY.このペアの予測も正しいことがわかりました。D1のグラフ分析によると、60%の専門家はこのペアは下げ止まり、103.70-105.30の範囲で横ばいと言っていました。実際には、この横ばいのチャネルは、やや狭く、103.66-104.75であることが判明しました。 そして、ドル円の均衡浮上の理由には、リスク感情が同じであり、日本通貨としての保護資産に関心が下がったからです。今週の鐘は、104.15で指定されていたチャンネルの中央で鳴り響きました。;
- 暗号通貨. Bitcoin(ビットコイン)は、過去2週間、心理的に重要な$20,000に向けてはハラハラでした。
そして、12月1日に過去最高高値$19,930を更新しましたが、$20,000には届かず、利益獲得と下げに転じました。
多くの専門家によると、ストップ注文の引き金は、投資家に恣意的命令を向ける政治的理由にもよりました。つまり、一説では、11月25-26日の$19,480 から$16,280の主要暗号通貨は、破滅的な暴落になる可能性が高かったために、デジタル資産に向けてドナルド・トランプ氏の強化管理の決定に関連していたということです。当局は、取引管理の一つの方法として、暗号通貨の登録ルールを変更しました。O
多くの暗号通貨は、ウォレットの新しいバージョンの開発がはじまっており、発売前に米国証券取引委員会から許可を受け取ります。トランプ氏は、おそらく、独自の暗号通貨の公表準備で中国に対抗しようとしています。人民元が国境を越えた支払い手段となるなら、ドルの代用になります。これは、虚しい中国への制裁であり、ワシントンは北京に圧力をかける能力を失うでしょう。
モーガンクリーク投資会社の責任者であるマーク・ウスコ氏は、“ビットコインは、起こりうる全てのことに間接的に関連がある"、“アメリカの代議員からの業界のコントロールを願う最初の声明でさえ、数時間後には、数千ドルも下がった"とコメントをしています。
この下げの後、ビットコインは、非常に速く$19,000ゾーンに戻りました。BTC / USDの価格に加えて、暗号市場の時価総額も回復しました。11月25日の$5820億をピークに、11月27日には、$5000億にさがりました。 数日後の現在、12月4日は、$575 億です。
分析会社のGlassnodeと BitInfoChartsによれば、複数のビットコインのアドレスの数は、着実に伸びていて、現時点では820,000を超えています。これらのウォレットは、BTC市場全体の95%を占めています。合計で、世界には残高が0以外のアドレスが3260万あります。
ポジティブな動向に見えますが、11月25-26日のビットコインの16.4%の下落は、現在の状態の不安定さを示しています。投資家とトレーダー共に、これを理解しており、いつでもロングポジションをクローズする準備ができています。ビットコインのCrypto Fear & Greed Indexは、数日で86から92まで上昇、買われ過ぎで悪くなっているわけでなく、強い修正局面に向かっていることを示しています。この間、このペアは、ピボットポイントとして$19,000を選んで、過去数週間の動きに沿っています。
アルトコインですが、主要暗号通貨に従って、ほとんどの場合上下しています。つまり、暗号通貨市場の資本増加にもかかわらず、ビットコインドミナンスインジケーターは、実質変化せず、62.44% (62.33%一週間前)です。 The TOP-10のアルトコインの類似のインジケーターも、同じく、ほとんど変更していません。しかしながら、時価総額に占めるシェアが先月の2.69% から4.89%の1.8倍に伸びたリップル(XRP/USD)は注目です。これは、Flare Networks がXRP Ledger アドレスのスナップショップをベースにスパークコインを12月12日にエアードロップするからです。このおかげで、リップの所有者には、1:1で無料のスパークが付与され、このコインの人気と価格上昇に反映されています。$ 0.24あたりを長く停滞した後、過去3週間の高値$ 0.77
に上昇、現在、$ 0.60 ゾーンです。
今週の見通しについては、専門家の意見に並んでグラフとテクニカル分析を要約すると、次のように言えるでしょう:
- EUR/USD. このペアは高くなるほど、大規模な投機家が利益を上げ始める意欲が高まります。さらに、年末に近づいているので、株を購入する時期です。ドルの下落が続くためには、リスク感情を定期的もつ必要がありますが、市場はもてないかも知れません。米国株価指数は、11月9日から横ばいです。しかし、この安定とは対照的に、ドルを支持する株式市場からの投資家の撤退を伴う突然の暴落を脅かします。
たとえば、COVID19のワクチンに関する楽天的な期待感の再評価は、これにつながるかも知れません。また、これには、理由があります。たとえば、ファイザーは、既に、2020年の生産量が10000万から半分の5000回分であると供給の問題を報告しています。10年利回りのUS国債の急激な高騰も、株式市場に打撃を与えるかもしれません。そして、今年、あなたは、驚きに満ちた何が起こるかわからないのです!
欧州理事会の会合、金利に関するECBの決定、それに続く12月10日木曜日には銀行経営陣による記者会見があります。しかし、12月16日の米国連邦準備制度理事会の会合は、もっと興味深いようです。
現時点では、H4のグラフ分析、トレンドインジケーターの90%、H4とD1のオシレーターの75%が緑色です。しかしながら、オシレーターの残りの25%は、既に、このペアが買われ過ぎであるシグナルを示しています。このペアは、グラフ分析の支持と同じように多数(65%)の専門家も1.1850-1.1950に下落予想です。即時サポートは、1.2000。レジデンスレベルは、 1.2175、1.2200、1.2260 、1.2320;
- GBP/USD. このペアにとって重要なのは、先週の終わりに1.3500のレベル到達したことです。グラフ分析、トレンドインジケーターの100%、H4とD1のオシレーターの85%は、さらなる上昇の動きを予測しています。 レジデンスレベルは、1.3625 と1.3725です。ただし、このシナリオに同意するアナリストは40%にすぎません。残りの60%は、EUR / USDの反転に続いて、このペアも下落すると考えています。さらに、ブレグジットに関する交渉が行き詰まりから抜け出さなければ、その下落は暴落に変わる可能性があります。しかし、協定が締結されたとしても、それは形式的で非常に限定的であるようなので、イギリス通貨のファンを喜ばせる可能性は低いでしょう。サポートレベル、1.3400, 1.3285, 1.3175です。12月の下方最終目標は、1.3000横ばいに戻ることです。;
- USD/JPY. ドルと円は、リスク感情の高さから一時的に停滞、 横ばい方向です。しかし、中期的なチャンネルを超えることなく、3月末以来、緩やかに下げています。また、多くの専門家 (70%)、D1のグラフ分析によって、この下方トレンドは、続くと信じられています。 より正確には、弱気な感情の支配により、横ばい動くでしょう。主なレジデンスは、104.50レベルで、そこからの戦いになり、100ポイント最初に下げた後、11月9日安値、103.15に到達するでしょう。
30%のアナリストの別の見方では、最初に、2週間の横ばいチャンネル104.75の上ボーダーに届き、それから、105.00横ばいで落ち着くでしょう。次の上値ターゲットは、105.65です。; - 暗号通貨. 多くの専門家によると、暗号通貨に関するドナルド・トランプ政権の厳しい決定により、11月25日から26日にビットコインが16.4%下落しました。しかし、現大統領陣営が暗号通貨の成長の障害になるなら、ホワイトハウスにジョー・バイデン氏が到着すれば、すべてが変わる可能性があります。元ハーバード大学とオックスフォード大学の教授であり、現在はスタンフォード大学のシニアフェローであるニーアル・ファーガソン氏は、新大統領の政権は、中国の例に従ってデジタルドルを発行するのではなく、ビットコインを米国の金融システムに統合することに焦点を当てるべきだと考えています。
新しい記事では、世界的に有名な経済史学者がCOVID-19によって加速された通貨革命が続くので、USドル、ゴールド、ビットコインに注目しました。14世紀の疫病と比べると、歴史家は、パンデミックがデジタルゴールドの10年の長い歩みを僅か10ヵ月で網羅させるようにしたと述べています。そして、これは閉鎖した銀行のためだけでなく、金融監督の強化のために起こったことだとしています。
ギャラクシー・デジタル暗号通貨取引銀行の責任者であるマイケル・ノボグラッツ氏によれば、誰もが自分の資金の2〜3%をビットコインに投資する必要があります。 “その後は、少し待つだけで十分です。暗号通貨が十分すぎるくらいの高くなることに驚かれるでしょう。5年待てば、資産は数倍です。” と書いています。ギャラクシー・デジタルの責任者によると、ビットコインのボラタリティは、近い将来、予想できますが、$12,000を下回ることは考えにくいし、この起こりそうにないレベルにさえ修正もありえるでしょう。Stack Fundsの専門家によれば、上記で触れた11月25-26日の修正は、 “健全”だけではなく、ビットコインが$86,000の新高値の準備をしている可能性があるとしています。
グローバルマクロインベスターの事務局長、ラウル・パウ氏は、通常は貴金属を好む保守的な機関投資家でさえ、来年ビットコインへの投資を開始すると予想しています。したがって、パル氏は、最初の暗号通貨のレートは、年内に$250,000に達すると大胆な予想をしており、80対20の割合でBTC と ETHを買うために、保有しているすべてのゴールドの売却注文を出しました。
双子の兄弟の一人で、最初の暗号通貨による億万長と呼ばれるGemini crypto exchange の創設者でもあるタイラー・ウィンクルボス氏による奮い立たされるような予測がされました。彼は、CNBCでビットコインの価値は、$500,000を超えることもあり得ると述べました。将来的には、25倍になるので、主要な暗号通貨の現在の価格は“買い時”である。これが生じた時、この通貨の資本は、$9兆を超えるとタイラー・ウィンクルボス氏は、予想しています。
それまでの間、BTC / USDペアが今月末までに$ 20,000を超える足場を獲得できる確率は30%だと推定されています。$15,000-15,700 ゾーンに下落する可能性も、同じく 30%です
NordFX Analytical Group
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